J1昇格に向けて快進撃を続けるFC町田ゼルビア。ホームスタジアムを城に見立てた「天空の城 野津田」プロジェクトをはじめ、2023年7月にはJ2初となる新国立競技場での会場演出など、その斬新な取り組みは注目を集めています。サポーターを熱狂させる新しい発想の数々はどのようにして生まれたのか、その舞台裏をご紹介します。
freestyleスタッフの1日
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キックオフ6時間30分前
スタジアム入り
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キックオフ5時間30分前
クラブスタッフとのミーティングにも参加
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キックオフ3時間前
開門前にはリハーサルを念入りに実施
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キックオフ2時間40分前
関係各所と最終確認をとって開門
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開場中
来城者の入城状況を見ながら演出内容を調整
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キックオフ直前
試合前セレモニー関係のCUE出しも大事な仕事
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試合中
ベンチ交代や得点情報などピッチを見ながら試合状況を見つつ、放送室へ連絡
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試合終了後
勝利時は特殊効果・ビジョン・音楽でサポーターの喜びも最高潮に!
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試合終了から2時間後
業務終了
- FC町田ゼルビア マーケティング部 部長 田口智基さん
- FC町田ゼルビア 運営広報部 部長 岡田敏郎さん
- フリースタイル 制作部 チーフプロデューサー 佐藤雷太
- フリースタイル 制作部 ディレクター 大本康介
Talk1 Jリーグクラブ × イベント制作運営・演出会社
――まずは、みなさんの自己紹介から田口(Z):FC町田ゼルビア、マーケティング部部長の田口です。私は、スタジアムの集客やチケッティング、ファンクラブやグッズなど、主にファン・サポーターのみなさんに関わる仕事をしています。他にも、行政や地域の団体の方とともに町田市を盛り上げて、町田市とゼルビアのファンを増やす取り組みを行っています。
岡田(Z):FC町田ゼルビア、運営広報部部長の岡田です。私の部署は、試合運営の全体統括を行っています。また、クラブの情報の発信なども担当しています。
佐藤(fs):有限会社フリースタイル、制作部チーフプロデューサーの佐藤です。サッカーをはじめとするスポーツやイベントなどの分野で、運営演出計画の立案、プロデュース・ディレクションを行っています。
大本(fs):有限会社フリースタイル、制作部ディレクターの大本です。 以前は音楽イベントの制作会社で仕事をしていましたが、フリースタイルとの仕事を通じて会社に興味を持ち、2019年に入社しました。現在、FC町田ゼルビア様の制作担当をしております。
――2社が一緒に仕事をすることになったきっかけは?
田口(Z):2008年、当時はJリーグ入会にあたり準加盟申請というものがあり、フリースタイルさんにはその資料作成のサポートをしていただいたのがきっかけです。
佐藤(fs):準加盟が認められるためには、警備計画書の提出などさまざまな条件を満たす必要がありました。当時ゼルビアさんはボランティアを中心に運営されていたので、運営警備計画などの書類制作やアドバイスをさせていただいたのがご縁です。その後、会場演出の台本制作などもサポートすることになり、J2初年度の2012年から本格的にご一緒させていただいています。
田口(Z):2011年だったと思いますが、フリースタイルさんにJリーグ入会審査の資料作成をサポートいただく中で、イベント広場のことを「ゼルビーランド」と命名されていて(笑)。それがとても印象に残っています。
佐藤(fs):「ゼルビーランド」を命名したのは、実は私なんです(笑)。
――10年以上の歴史をともに歩んできた FC町田ゼルビアさん がJ1昇格に手がかかりそうな快進撃を続けています
佐藤(fs):私たちがサポートし始めた頃と比べるとどんどんクラブの規模が大きくなり、今や多くの方から注目されるようになったと実感しています。たくさんのサポーターが応援してくれているのを見ると、本当に感慨深いですね。実は私、幼いころから野津田に試合を観にきていたことがあったんです。当日、夢中になって試合を見ていた場所で働けるなんて、本当によいご縁をいただいたなと思っています。
Talk2 天空の城での仕事
――2021年シーズンからホームゲーム会場を「天空の城 野津田」としてブランディングするプロジェクト始まりました岡田(Z):2020年にプレゼン大会があり、企画を考えることになりました。ゼルビアのホームゲームが開催される町田GIONスタジアムは、自然豊かな野津田公園内の高台に位置しているのですが、少々アクセスが悪いことがネックでした。そのネガティブな要素を逆手に取って徹底的にブランディングしてみようと、社内に提案したんです。高台にあることを活かし、町田市のシンボルとして城(スタジアム)をサポーターや地域のみなさんとともに築城するというコンセプトを作りました。
――フリースタイルの「天空の城 野津田」プロジェクトへの関わり方は?
佐藤(fs):当初は運営計画書の作成サポートから始まり、現在はライブなどのイベント出演者のスケジュール調整や演出台本の作成、装飾物の制作などを一緒に行っています。
――「天空の城 野津田」の魅力とは?
佐藤(fs):コンセプトがしっかりと確立されているのが魅力だと感じています。ここまで統一感を持ってゼルビアならではの世界観を表現されていると思います。
佐藤(fs):当初は運営計画書の作成サポートから始まり、現在はライブなどのイベント出演者のスケジュール調整や演出台本の作成、装飾物の制作などを一緒に行っています。
――「天空の城 野津田」の魅力とは?
佐藤(fs):コンセプトがしっかりと確立されているのが魅力だと感じています。ここまで統一感を持ってゼルビアならではの世界観を表現されていると思います。
――「天空の城 野津田」をはじめとするフリースタイルとの取り組みでのエピソードは?
岡田(Z):ご一緒させていただく取り組み全体を通じて、クラブが挑戦したいと言ったことに対する再現性がとても高いことですね。新しい企画や演出の相談をすると、「こういうやり方だともっとおもしろいかもしれないですよ」と、よりブラッシュアップしたアイデアをいつも提案してくれます。私たちは演出に対しての知識や経験が浅いので、プロフェッショナルであるフリースタイルさんに関わっていただき、本当に助かっています。私たちの思いをサポーターのみなさんに届けるために、最適な提案を一緒に考えていただいていると感じます。
田口(Z):フリースタイルさんは昔から「ファンやサポーターのみなさんにどう見えているか」という見せ方をとても大事されていますよね。相談するとこちらがぼんやりとイメージしていたものをきちんと形にしていただける。私たちの想いを理解し、伴走してくれるところはさすがだなと感じますね。
岡田(Z):ご一緒させていただく取り組み全体を通じて、クラブが挑戦したいと言ったことに対する再現性がとても高いことですね。新しい企画や演出の相談をすると、「こういうやり方だともっとおもしろいかもしれないですよ」と、よりブラッシュアップしたアイデアをいつも提案してくれます。私たちは演出に対しての知識や経験が浅いので、プロフェッショナルであるフリースタイルさんに関わっていただき、本当に助かっています。私たちの思いをサポーターのみなさんに届けるために、最適な提案を一緒に考えていただいていると感じます。
田口(Z):フリースタイルさんは昔から「ファンやサポーターのみなさんにどう見えているか」という見せ方をとても大事されていますよね。相談するとこちらがぼんやりとイメージしていたものをきちんと形にしていただける。私たちの想いを理解し、伴走してくれるところはさすがだなと感じますね。
Talk3 サッカークラブと働くこと
――フリースタイルが感じるFC町田ゼルビアさんの印象は?大本(fs):毎試合のイベントに対して、フットワークが軽いなと。新しいアイデアがものすごいスピード感で出てくるので、振り落とされないように必死にしがみついています(笑)。一緒にお仕事をさせていただくと、サッカーを通じて町田市全体を盛り上げるんだという熱い気持ちが伝わってきます。クラブスタッフの皆さんの熱い想いを受けて、どうしたらもっとビジターサポーターの方も含めたみなさんの心を掴めるかを考え、楽しんでもらうきっかけをどれだけ作れるかが、私たちの使命なのかなと感じています。サッカーに関わるだけでなく、街づくりにも一緒に携われるのは幸せなことだと思います。
佐藤(fs):スタッフの方も若く、勢いのあるクラブさんだなと感じています。僕たちを含めたゼルビアさんに関わる人たちを仲間として接していただいている。ともに作り上げているという実感があるので、ゼルビアさんとのお仕事はとてもやりがいがありますね。
――2023年7月にはJ2で初となる新国立競技場でのリーグ戦が開催されました。
岡田(Z):観客席2階にあるリボンビジョンという細長いビジョンや、コンコースのモニターに出る広告映像などはこれまで私も経験したことがありませんでした。フリースタイルさんにいろいろとアドバイスをいただいて、ありがたかったです。
佐藤(fs):僕らは会社として、新国立競技場でのお仕事は何度か経験がありました。演出の部分はシンプルにしようと思えば、いくらでもシンプルにできるんです。様々な業務がある忙しい中でもクラブスタッフの皆さんのこだわり抜いてやりきろうという想いを感じて。さすがだなと思いましたね。
岡田(Z):観客席2階にあるリボンビジョンという細長いビジョンや、コンコースのモニターに出る広告映像などはこれまで私も経験したことがありませんでした。フリースタイルさんにいろいろとアドバイスをいただいて、ありがたかったです。
佐藤(fs):僕らは会社として、新国立競技場でのお仕事は何度か経験がありました。演出の部分はシンプルにしようと思えば、いくらでもシンプルにできるんです。様々な業務がある忙しい中でもクラブスタッフの皆さんのこだわり抜いてやりきろうという想いを感じて。さすがだなと思いましたね。
岡田(Z):目玉は炎と花火を使った特殊効果演出「ZELVIA FIRE STADIUM」です。ピッチの周りに火柱のセットを用意し、選手紹介や入場の際に炎を噴き上げたり、屋根上から花火を打ち上げました。
佐藤(fs):あの演出プランは、今シーズンのはじめに「こんなことを野津田でやりたいです」と話していたんです。その後、新国立競技場の話が決まったあとに「あのときご提案いただいた以上のことを国立でやりましょう」と言っていただきました。
岡田(Z):今回の演出は、フリースタイルさんと一緒に取り組むことができて本当によかったなと感じています。あの規模の炎の演出は、他クラブさんでもなかなかないのではないでしょうか。私たちクラブの勢いや熱い想いを炎で表現し、たくさんの方に見ていただくことができました。新国立競技場での試合を開催したこと以上に、私たちクラブにとってとても意味と意義のある機会だったと思っています。フリースタイルさんとの取り組みは、毎回非常に学びが多いですね。
佐藤(fs):ゼルビアのみなさんは本当に心が熱いので、一緒にお仕事をさせていただくと感情が揺さぶられる瞬間が多くあります。僕たちも同じ情熱を持って仕事をしたいと思いますし、これこそが、「サッカークラブと働く」ことの醍醐味だと思っています。
佐藤(fs):あの演出プランは、今シーズンのはじめに「こんなことを野津田でやりたいです」と話していたんです。その後、新国立競技場の話が決まったあとに「あのときご提案いただいた以上のことを国立でやりましょう」と言っていただきました。
岡田(Z):今回の演出は、フリースタイルさんと一緒に取り組むことができて本当によかったなと感じています。あの規模の炎の演出は、他クラブさんでもなかなかないのではないでしょうか。私たちクラブの勢いや熱い想いを炎で表現し、たくさんの方に見ていただくことができました。新国立競技場での試合を開催したこと以上に、私たちクラブにとってとても意味と意義のある機会だったと思っています。フリースタイルさんとの取り組みは、毎回非常に学びが多いですね。
佐藤(fs):ゼルビアのみなさんは本当に心が熱いので、一緒にお仕事をさせていただくと感情が揺さぶられる瞬間が多くあります。僕たちも同じ情熱を持って仕事をしたいと思いますし、これこそが、「サッカークラブと働く」ことの醍醐味だと思っています。
Talk4 これから“もっと” ~情熱の火を絶やさず形に~
――お互いの情熱が相乗効果となって、新しい国立での挑戦につながったのだと思います。今後“もっと”チャレンジしてみたいことなどは?
田口(Z):初めてフリースタイルさんと一緒にお仕事をさせていただいたときは、私も佐藤さんもお互いまだ20代でした。クラブの規模が大きくなってきた今だからこそ、20代の頃に感じた情熱を思い出して、また新しい取り組みをしたいですね。フリースタイルさんとだったら、これからもこの情熱を消すことなく、新しいものを作り続けられる気がします。
岡田(Z):私は「天空の城 野津田」プロジェクトをさらに突き抜けた取り組みとして、ともにやっていきたいです。サッカーの試合会場ではありますが、地域の方も含めたみなさんが楽しめるテーマパークにしていきたい。ゼルビアが新しいことに対して常に挑戦し続けるためには、フリースタイルさんの存在が欠かせないと思っています。
大本(fs):最近では町田駅の装飾やラッピングバスの運行など、本当にゼルビアさんの勢いを感じています。町田の地域に根付くクラブとして、この先がとても楽しみです。
楽しいことも苦しいことも一緒に情熱をもって前進し、ファン・サポーターのみなさんに感動や笑顔を届ける取り組みを続けていきたいですね。そのやりがいが、自分自身も前に進むエネルギーになっています。
佐藤(fs): フリースタイルは、多種多様な人材がそれぞれの力を発揮している会社です。今後も、個性豊かな仲間がさらに増えるとうれしいですね。当社の多様な人材の力を活かし、ゼルビアさんをJリーグの中でもより突き抜けた存在にできるよう、ともに挑戦し続けていきたいです。
――人々を熱狂させる取り組みの裏には、関わる人たちの熱い想いが込められていることがわかりました。本日はありがとうございました!
※クラブスタッフ岡田さん(中央)と国立競技場のピッチ上で(右:佐藤・左:大本)